4歳で迷子になり路頭に迷ってしまった少年。25年の時を経て「Google Earth」で家族を見つけ、感動の再会を果たす


インドで生まれたサローという少年は、4歳の時に彼の人生を大きく変えてしまう駅ごとに遭遇します。

それは彼の家族にとって、25年もの長きに渡る悪夢の始まりでした。

サローはインドの小さな村で母親と3人の兄弟と共に暮らしていました。

彼らの生活は貧しく、厳しい生活の苦しみから母親が泣いている姿を何度も目にしたといいます。

そんな中、電車の清掃でいくらかのお金を稼いでいた兄のグッドゥと一緒にサローも付いていくことにしました。

その日を境に、サローは25年もの間家族と離れ離れになってしまったのです。

迷子になった少年

兄のグッドゥと共に電車に乗り込んだサロー。

兄は仕事があるため「すぐ戻るからここにいろよ」と言い残してどこかに消えていきました。

兄が戻ったら起こしてもらおうと仮眠を取ることにしたサローでしたが、目を覚ましたとき、列車は見たこともない地域を走り続けていたのです。

サローはまだ4歳という幼さもあり、文字の読み書きや数字を数えることができません。

また、自分が住んでいた町の名前はおろか、自分たちの家族がいる州の名前や家族の名字すら知らなかったのです。

母親や家族に連絡する術を持っていないサローは独りぼっちとなり、やがてカルカッタの街で浮浪児としての生活を余儀なくされます。

街の中をただ独りさまよう日々の中、サローは一人の少年と出会います。

新しい家族

彼はサローを身寄りのない子ども達が収容されているセンターに連れていってくれ、ほどなくして市内の養子縁組団体の施設に送られました。

そこでサローはあるオーストラリア人夫婦に引き取られることがすぐに決まり、カルカッタの危険に満ちた生活とは全く違う道を歩み始めることになります。

それは同時に住み慣れた世界を離れることを意味しており、何よりも母親や兄弟から遠く離れるということでもありました。

しかし彼は「家族に会いたい」という強い気持ちを失うことはありませんでした。

オーストラリアでは、新たにサローの両親となった夫婦は彼の部屋にインドの地図を飾ることにしました。

彼が自分のルーツを忘れないようにという配慮からです。

僕の家族はどこに?

一方、インドにいるサローの母親は、行方不明になってしまった自分の息子を必死に探していました。

役所にも何度も掛け合うも彼の足跡は全くもって掴めず、母親は深く悲しみ泣いて過ごす日々が続いたといいます。

サローは毎日朝起きると自分の故郷の地図を眺め、同じ質問をずっと考えます。

一体僕の家族はどこにいるんだろう?

彼らは一体どうなったんだろう?

もう二度と会えないんだろうか?

サローは自分の家族について考えることをあきらめませんでした。

やがて何年もの時が過ぎ、立派な大人に成長したサローは、ある一風変わった方法を使って家族を探し始めます。

その方法とは「Google Earth」です。

彼にとってはこれが唯一の希望ともいえるものでした。

「Google Earth」で手がかりを

彼は毎日コルカタの街やその周辺を拡大したり縮小したりを繰り返します。

バーチャル世界ですべての道を歩き回り、何か覚えている景色などないかどうかを確認していたのです。

そして彼は工場の近くの川にかかった橋に興味を持ちます。

何か見覚えがある・・・。

そうだ、ここで兄弟とはぐれたんだ!

その瞬間から、彼の頭の中のパズルのピースが一つずつ形を成していくようになります。

Google Earthの衛星画像から、彼は25年前に自分が怪我をした噴水を見つけます。

そして、ついに彼は自分の住んでいた村の名前が「ガネーシュ・タライ」だったということを調べ出したのです。

サローはこの事実をなかなか信じることができませんでした。

家族との再会

心臓が今にものどから飛び出しそうな思いを何とかこらえつつインドに向かったサロー、列車に乗って自分が生まれた町を目指します。

まるで時間を遡って自分の記憶を辿るような旅だったといいます。

そしてついに自分が暮らしていた家の前に立った時、彼は心臓が大きく高鳴るのを感じました。

果たして家族は自分のことをわかってくれるのでしょうか?

家の近くには3人の女性が立っており、その中の一人の女性が何も言わずにサローの腕を取ったのです。

この女性には彼が25年前に失った自分の息子であることがすぐに分かったのでしょう。

そう、その女性こそサローの母親だったのです。

家族と再会の時を振り返り、サリーはぇ外でこのように語ります。

「彼女はすぐに私の兄弟に電話をかけ、『あなたの弟がいきなり帰ってきたわよ!まるで幽霊のように!』なんて言ってたよ。

そして、ようやく家族が全員集まることができたんだ。」

何年も家族を探し出すため調べ続けていた彼は、巨大な町で迷子になってしまったあの日以来初めて家族と再会することができたのです。

サローはまた、ここで彼の兄のグッドゥについて悲しい知らせを聞くことになります。

サローが行方不明となってからおよそ1か月後、グッドゥは列車にひかれて亡くなったのだそうです。

兄の死の知らせは彼にとって悲しいものでしたが、それでもサローは家族と再びこうして会うことができた大きな喜びを感じていました。

「まるで干し草の山の中に落ちた針を探すようなものだったよ

でも、針は確かにそこにあった。すべてそこにあったんだよ!

僕たちの世界では大切なものが隠れていることが往々にしてあるけど、それでも強い意志さえ持ち続けてれば絶対に手に入れることができるんだ」

自分の家族を探し出すことに成功したサローは、母親がもうつらい仕事をしなくて済むよう毎月仕送りを送っているそうです。

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